宅建
宅建の頻出論点と独学スケジュール|平成27〜令和7年度650問の集計
宅建の本試験(平成27〜令和7年度の13回650問)を1問ずつ論点に分けて数えた出題傾向の集計です。毎回出る頻出論点、問番号ごとの出題、出ていない論点を科目ごとに示し、1年前・9か月前・半年前・4か月前から始める独学スケジュールに落とし込みます。
宅建の本試験13回分(平成27年度〜令和7年度)の650問を、1問ずつ、教材の論点399個(集計した2026年10月時点の数)に対応づけて数えました。論点は、教材で説明をまとめた単位です。私が作っている iPhone の宅建アプリの教材づくりのために分類したもので、この記事ではその数字から、宅建の出題傾向と、試験の何週前に始めるかで分けた4つの独学の計画を示します。
いちばん計画を左右したのは、宅建業法と権利関係の差でした。宅建業法は5回以上出た75の論点に1回の試験の約19問が集まり、論点を絞っても20問のうち18問を狙えます。権利関係は14問のうち約7問が、13回で1〜4回しか出ていない論点に散らばっていて、絞るほど点を取りきれなくなります。
- 法令上の制限の8問は、令和元年度から令和7年度までの9回、問15から問22まで法律の並びが毎回同じでした。
- 13回で論点として一度も当たらなかったのは36個でした(統計を除く)。14個が権利関係で、税額の計算(5個)と容積率の計算の手順(4個)も入っています。
試験日・申込みの時期・合格点など年ごとに変わることは、末尾の「年ごとに変わる情報」の欄にまとめました(2026年10月に確認)。
4つの計画の早見:いつから始めるか
試験は例年10月の第3日曜日です。計画は暦の月ではなく、試験の何週前に始めるかで4つに分けました。
| 始める時期 | 例年の時期 | 1周目に読む範囲(論点の数) | 科目の順と週 | 仕上げ |
|---|---|---|---|---|
| 約52週前(約1年前) | 前の年の10月中旬 | 13回に一度も出ていない細部だけ最後に(359個) | 権利関係17週 → 宅建業法11週 → 法令上の制限8週 → 税その他5週 | 2周目5週・通し演習6週 |
| 約40週前(約9か月前) | 1月上旬〜中旬 | 集計の最後の4回に出ていない細部も外す(295個。集計に入っていない回が2回以上なら外さない) | 権利関係11週 → 宅建業法9週 → 法令上の制限6週 → 税その他4週 | 2周目4週・通し演習6週 |
| 約28週前(約半年前) | 4月上旬 | 5回以上出たところと、問11〜14・相続(191個) | 宅建業法8週 → 法令上の制限4週 → 権利関係8週 → 税その他2週 | 通し演習6週 |
| 約18週前(約4か月前) | 6月中旬 | 5回以上出たところだけ(171個) | 宅建業法5週 → 法令上の制限3週 → 権利関係5週 → 税その他1週 | 通し演習4週 |
始める週がこの間に当たる人は、週の数が少ないほうの計画を使い、余った週を最初の科目に足します。試験の45週前に始めるなら、40週前の計画に5週を足す形です。18週前より遅く始める人の目安は、18週前の計画のすぐあとに書きました。
集計でわかったこと
問番号ごとの出題と科目別の問題数:50問の並びはほぼ決まっている
13回とも、権利関係が問1〜14、法令上の制限が問15〜22、税その他が問23〜25と問46〜50(問46〜50は登録講習の修了者が免除される5問)、宅建業法が問26〜45でした。試験を実施する不動産適正取引推進機構(RETIO)は科目ごとの問題数を公表していないので、これは13回を数えた結果です。
| 問番号 | 平成27〜令和7年度の13回で出たテーマ(数字は回数) |
|---|---|
| 問1〜10 | 民法。130問が29のテーマに散らばる。多い順に相続15、民法のその他(条文に規定があるか、など)11、抵当権8、民法の賃貸借8、物権変動と登記8、売買8。同じ問番号に同じテーマが来たのは最多でも3回 |
| 問11 | 借地借家法の借地12、借家1 |
| 問12 | 借地借家法の借家13 |
| 問13 | 区分所有法13 |
| 問14 | 不動産登記法13 |
| 問15〜22 | 都市計画法2問・建築基準法2問、盛土規制法・土地区画整理法・農地法・国土利用計画法が1問ずつ。令和元年度からの9回は、問15都市計画の内容、問16開発許可、問17・18建築基準法、問19盛土規制法、問20土地区画整理法、問21農地法、問22国土利用計画法の順。平成30年度までの4回は順番が違う |
| 問23 | 国税。印紙税4、登録免許税4、所得税4(譲渡所得3、住宅ローン控除1)、贈与税1 |
| 問24 | 地方税。固定資産税7、不動産取得税6 |
| 問25 | 不動産鑑定評価基準7、地価公示法6 |
| 問26〜44 | 宅建業法。247問のうち重要事項説明37、37条書面24、宅建士19、媒介契約17 |
| 問45 | 住宅瑕疵担保履行法13 |
| 問46〜50 | 住宅金融支援機構、景品表示法(不動産の表示に関する公正競争規約)、統計、土地(地形と災害)、建物(構造と材料)が、この順に13回とも1問ずつ |
法令上の制限は、平成29年度だけ国土利用計画法の枠が、いくつかの法令を混ぜた問でした。盛土規制法は令和5年5月26日の施行より前は宅地造成等規制法で、この集計では同じ枠として数えています。相続は問1〜10のどこかに13回のうち12回出ていました。
毎回出る頻出論点:13回すべてに出たのは10個、10回以上は39個
下の表が、10回以上出た39個の全部です(「出た回」は13回のうち何回か、「問数」はその論点が関わった問の数)。
| 科目 | 論点 | 出た回 | 問数 |
|---|---|---|---|
| 宅建業法 | 37条書面の記載事項(必ず書く・定めがあれば書く) | 13 | 27 |
| 宅建業法 | 37条書面の交付先・時期・記名 | 13 | 26 |
| 宅建業法 | 重要事項説明書の主な記載事項(売買)と書かないもの | 13 | 25 |
| 宅建業法 | 指定流通機構(レインズ)への登録と通知 | 13 | 18 |
| 宅建業法 | 媒介契約の3種類と有効期間 | 13 | 17 |
| 宅建業法 | クーリング・オフの期間・方法・効果 | 13 | 15 |
| 宅建業法 | 住宅瑕疵担保履行法で義務を負う業者と住宅 | 13 | 13 |
| 宅建業法 | 住宅販売瑕疵担保保証金の供託と届出 | 13 | 13 |
| 法令上の制限 | 国土利用計画法の届出が要る契約・要らない契約 | 13 | 13 |
| 税その他 | 宅地に適する地形・適さない地形 | 13 | 13 |
| 宅建業法 | 重要事項説明は誰が・誰に・いつ・どう | 12 | 21 |
| 宅建業法 | 広告開始時期と契約締結時期の制限 | 12 | 17 |
| 宅建業法 | 取引態様の明示 | 12 | 14 |
| 宅建業法 | 業務処理状況の報告と申込みの報告 | 12 | 13 |
| 宅建業法 | 貸借の報酬(1か月分・居住用は0.5か月分・権利金) | 12 | 13 |
| 法令上の制限 | 建築基準法の単体規定と既存不適格建築物 ※ | 12 | 12 |
| 法令上の制限 | 国土利用計画法の事後届出の義務者・期限・面積 | 12 | 12 |
| 法令上の制限 | 盛土規制法の規制区域と許可が要る工事の規模 | 12 | 12 |
| 法令上の制限 | 農地法3条・4条・5条の区別と許可権者 | 12 | 12 |
| 法令上の制限 | 農地法3条の許可が要らない場合・要る場合 | 12 | 12 |
| 税その他 | 住宅金融支援機構は直接融資を原則しない(例外の一覧) | 12 | 12 |
| 税その他 | 証券化支援事業(フラット35) | 12 | 12 |
| 税その他 | 建物の材料(木材・コンクリート・鋼材) | 12 | 12 |
| 宅建業法 | 宅建士証の提示・返納・提出 | 11 | 17 |
| 宅建業法 | 媒介契約書面(34条の2書面) | 11 | 17 |
| 宅建業法 | クーリング・オフできる場所 | 11 | 13 |
| 宅建業法 | 誇大広告等の禁止 | 11 | 11 |
| 権利関係 | 定期建物賃貸借 | 11 | 11 |
| 宅建業法 | 貸借だけの重要事項説明の記載事項 | 10 | 19 |
| 宅建業法 | 建物の説明事項(石綿・耐震診断・住宅性能評価・建物状況調査) | 10 | 18 |
| 宅建業法 | 宅建士の登録の移転 ※ | 10 | 14 |
| 宅建業法 | 「取引」に当たるもの(自ら貸借は取引ではない) | 10 | 14 |
| 宅建業法 | 不当な勧誘の禁止 | 10 | 14 |
| 宅建業法 | 手付の額の上限2割と解約手付 ※ | 10 | 12 |
| 権利関係 | 借家の対抗要件と造作買取請求 | 10 | 12 |
| 宅建業法 | 営業保証金の還付を受けられる人と不足額の供託 | 10 | 10 |
| 権利関係 | 区分所有法の管理組合と集会の招集 | 10 | 10 |
| 法令上の制限 | 盛土規制法の届出期限・維持義務・造成宅地防災区域 ※ | 10 | 10 |
| 税その他 | 景品表示法の「新築」などの用語・取引態様・間取りの表示 | 10 | 10 |
※の4つは、分類に迷った33問を除いて数えると10回を下回ります(登録の移転と手付の上限は9回、単体規定は9回、盛土規制法の届出期限は8回)。
39個のうち24個が宅建業法で、権利関係は3個だけでした。その3個も、借地借家法と区分所有法の問11〜13の枠のものです。
1つの論点を覚えると、本番の何問になるか
1つの問に関わる論点は、平均で約3.1個でした。四択の選択肢が、それぞれ別の論点を聞いているからです。そこで「1回の試験で何問ぶんか」は、1問を、その問に関わった論点の数で割って配り、13回で平均して出しました。論点が4つの問なら、1論点に0.25問ずつです。
| 科目(1回の問題数) | 10回以上出た論点 | 5〜9回 | 1〜4回 | 0回 |
|---|---|---|---|---|
| 宅建業法(20問) | 24個・10.1問 | 51個・8.6問 | 22個・1.4問 | 2個 |
| 権利関係(14問) | 3個・0.8問 | 30個・5.8問 | 97個・7.4問 | 14個 |
| 法令上の制限(8問) | 7個・1.8問 | 33個・4.5問 | 42個・1.7問 | 7個 |
| 税その他(8問) | 5個・2.2問 | 18個・3.1問 | 27個・1.7問 | 17個 |
| 合計(50問) | 39個・14.9問 | 132個・22.0問 | 188個・12.1問 | 40個 |
税その他は、統計の1問(問48)を論点に割り当てていないので、合計が7問になります。教材の統計の論点4個(0回の17個に入っている)は、試験の年に合わせて数字を差し替える作りです。
1論点あたりにならすと、10回以上出た論点は1回の試験で約0.38問、5〜9回の論点は約0.17問、1〜4回の論点は約0.065問でした。1〜4回の論点を6つ覚えて、やっと10回以上の論点1つと同じくらいです。
1〜4回の論点188個は、集計の最後の4回(令和4〜7年度)に出たかでも分けられます。出ていた119個に約8.7問、出ていなかった69個に約3.5問です。権利関係では、出ていた62個に約5.3問、出ていなかった35個に約2.1問でした。
5回以上の論点だけで目標点に届くのは宅建業法・法令上の制限・税その他。権利関係だけ足りない
合格点は、平成28〜令和7年度の12回で33〜38点でした。この記事では最高の38点を目標にし、科目ごとの目標と、5回以上出た論点に集まる問数を並べました。
| 科目 | 問題数 | 目標 | 5回以上の論点に集まる問数 |
|---|---|---|---|
| 宅建業法 | 20 | 18 | 約18.7問(75論点) |
| 権利関係 | 14 | 9 | 約6.6問(33論点) |
| 法令上の制限 | 8 | 6 | 約6.3問(40論点) |
| 税その他 | 8 | 5 | 約5.3問(23論点)+統計1問 |
| 合計 | 50 | 38 | 約37問+統計1問 |
右の列は、そこまで覚えれば取れる点ではありません。按分した数なので、四択の4つの選択肢のうち知らない論点が1つあっても正解できる問もあれば、知っている論点だけの問でも取りこぼすことがあります。個数問題(正しいものがいくつあるかを答える問)は、4つとも判断できないと取れません。
それでも、宅建業法・法令上の制限・税その他は、5回以上の論点に目標とほぼ同じだけの問が集まっています。権利関係だけは約6.6問で、9点に届かせるには1〜4回の論点にも手を伸ばすことになります。そこで、権利関係の目標は9点(6割強)にとどめ、宅建業法で18点を取る配分にしました。最新の回の合格点を RETIO の試験実施概況(末尾の参考)で確かめ、38点を上回っていたら、この表を読み替えてください。
前の9回と最後の4回で、出かたが大きく変わった論点は5個
集計の前の9回(平成27〜令和3年度)と最後の4回(令和4〜7年度)を比べました。「最後の4回で3回以上、前の9回で2回以下」か「前の9回で5回以上、最後の4回で0回」に当たったのは、399個のうち次の5個だけです。
| 論点 | 前の9回 | 最後の4回 |
|---|---|---|
| 農地法の市街化区域内の特例 | 7 | 0 |
| 宅建業法の「宅地」と「建物」の範囲 | 6 | 0 |
| 土地区画整理法の事業ができる区域と施行者 | 2 | 4 |
| 土地区画整理法の換地処分の手続と登記 | 2 | 4 |
| 農地法の農地の賃貸借 | 2 | 3 |
ほとんどの論点は、13回を通して同じくらいの割合で出ていました。この比べ方で大きな偏りは見つからなかったので、計画は13回をまとめた数字で組みました。
計画の組み方
4つの計画に共通する決まりは次のとおりです。
- 1つの科目を学んだら、その科目の過去問を解くところまでをひとまとまりにします。過去問は科目別の問題集で解き、間違えた問は、どの論点で間違えたかをテキストで確かめます。
- 学び終えた科目の過去問を、週に1回、数問ずつ解いておきます。最初に学んだ科目ほど、試験の時期には忘れています。
- 申込みの時期(試験の約15〜11週前)を確かめどころにします。宅建業法を学び終えていれば、科目別の過去問で9割取れているかを見て、届いていなければ、次の2周目(2周目のない計画では、次の科目の期間)にも宅建業法の過去問を並行して解きます。
- 施行から間もない制度(後ろの「0回」の節の最初の表)と、集計のあとに施行された改正(末尾の欄)は、どの計画でも外さず、その科目を学ぶ週にテキストの記述を一度読みます。
- 試験の6週前(18週前に始める計画は4週前)からの週は、新しい範囲に進まず、通し演習と統計、解き直しに使います。
例年の出来事は、試験を10月の第3日曜日とすると、おおよそ次の週にあたります。
| 試験の何週前 | 例年の時期 | 出来事 |
|---|---|---|
| 52週前 | 前の年の10月中旬 | 前の回の試験 |
| 47〜46週前 | 前の年の11月下旬 | 前の回の合格発表と正解番号 |
| 40週前 | 1月上旬〜中旬 | ― |
| 28週前 | 4月上旬 | 法令の基準日(4月1日) |
| 20〜19週前 | 6月上旬 | 日程の公告 |
| 18週前 | 6月中旬 | ― |
| 15〜11週前 | 7月 | 申込み(郵送は13週前ごろまで) |
| 6週前 | 9月上旬 | ― |
間に合うかは最初の2週間で測る
何時間かかるかの目安は書きません。かわりに、テキストの最初の1章とその章の過去問を終えるのに何日かかったかを数え、手元のテキストの章の数を掛けます。章の数は、自分の計画の「テキストで飛ばすところ」に当たる章を引いて数えます。それが1周目の見込みです。
たとえば、飛ばす章を引いたテキストが20章で、最初の1章に4日かかったなら、1周目は約80日、約12週です。40週前の計画の1周目(30週)にも、18週前の計画の1周目(14週)にも収まります。収まらないときの手は、週の時間を増やすか、1つ短い計画の範囲に切り替えるかの2つです。権利関係の章で測ると多めに、宅建業法の章で測ると少なめに出るので、宅建業法から始める計画では、権利関係に入ったところでもう一度測ります。
各計画の1周目の長さと、1週に進む論点の数は次のとおりです。
| 計画 | 1周目 | 1週に進む論点(権利関係・宅建業法・法令上の制限・税その他) |
|---|---|---|
| 52週前 | 41週 | 約7.6・約8.8・約10・10 |
| 40週前 | 30週 | 約9.1・10・11・約9.8 |
| 28週前 | 22週 | 約6.6・約9.4・10・約11.5 |
| 18週前 | 14週 | 約6.6・15・約13・23 |
論点の数は教材の分け方によるもので、手元のテキストとは一致しません。各計画の「テキストで飛ばすところ」は、テーマの名前で書きました。
用意するものと、法令の基準日
4科目を1冊にまとめたテキストと、解説つきの科目別の過去問題集があれば回せます。年度ごとの通し演習には、RETIO が公開している本試験の問題と正解番号表を使います(RETIO のページにあるのは問題と正解番号表だけ)。テキストは目標の年度向けの版を選びます。まだ出ていない時期に始めるなら前の年度の版で始め、試験の28週前(4月1日の基準日)を過ぎたら、その年度向けの教材で変わったところだけを確かめます。古い年度の過去問は当時の法令で作られています(令和元年度までの民法の問は改正前の民法)。
5問免除を受ける人は、税その他の週を短くできる
問46〜50の5問は、登録講習を修了した人なら、修了試験に合格してから3年以内の試験で免除されます。登録講習を受けられるのは、宅建業に従事していて従業者証明書を持っている人だけです(受講中は修了者として申し込めない)。
この5問に当たる教材の論点は、住宅金融支援機構・景品表示法・土地と建物の21個で、統計を除くと1回の試験の約4問です。税その他の5回以上の23論点のうち12個がここに入るので、免除を受ける人の税その他は次のように減ります。
| 計画 | 税その他の論点 | 免除で外れる論点 | 税その他の週 |
|---|---|---|---|
| 52週前 | 50 | 20 | 5週 → 3週 |
| 40週前 | 39 | 18 | 4週 → 2週 |
| 28週前 | 23 | 12 | 2週 → 1週 |
| 18週前 | 23 | 12 | 1週 → 半週 |
浮いた週は、5回以上の論点だけでは目標に届かない権利関係に回します。
免除を受ける人の本番は45問・1時間50分なので、通し演習も問1〜45をこの時間で解き、問48の統計は覚えずに済みます。平成28〜令和7年度の試験実施概況では、免除を受ける人の合格基準点が載っている回は、どれも一般より5点低い点でした。目標も5点引いて33点にすると、ほかの3科目の目標(18・9・6点)で届くので、問23〜25の3問は権利関係の取りこぼしを埋める分になります。
約52週前(約1年前・前の回の試験の直後)から始める計画
時間がいちばんあるので、理解に時間のかかる権利関係から入り、0回の論点を除く359論点を1周目にすべて入れます。
| 試験の何週前 | やること | 論点の数 |
|---|---|---|
| 52〜36週前(17週) | 権利関係。意思表示・代理・時効などの民法の基礎 → 債権と相続 → 物権変動・抵当権 → 借地借家法・区分所有法・不動産登記法 | 130 |
| 35〜25週前(11週) | 宅建業法。28週前を過ぎたら、その年度向けの教材で改正点を確かめる | 97 |
| 24〜17週前(8週) | 法令上の制限。問19〜22の4つの法律 → 都市計画法 → 建築基準法 | 82 |
| 16〜12週前(5週) | 税その他(統計を除く)。この間に申込み(郵送は13週前ごろまで) | 50 |
| 11〜7週前(5週) | 2周目。5回以上の171論点のうち、過去問で間違えたものを権利関係・宅建業法から | ― |
| 6〜1週前(6週) | 通し演習、統計、間違えた問題の解き直し | ― |
テキストで飛ばすところは、ほとんどありません。0回の論点(後ろの「論点の層の一覧」に全部載せました)を、新しい制度(「0回」の節の最初の表)を除いて最後に回すだけです。
民法の論点の多くは、ほかの論点を前提に組み立てられています。そこで権利関係だけ、1週に進む論点を少なくしました。この計画の弱みは、最初の17週で学んだ権利関係を試験の時期には忘れていることです。宅建業法に入ったあとも、権利関係の過去問を週に1回解き続けます。
前の回を受けた人は、合格発表(約47〜46週前)までの5〜6週を、手ごたえのなかった科目の過去問に使います。発表の日に RETIO が載せる正解番号で自己採点し、上の目標と比べます。発表のあとは約46週なので、40週前の計画に6週を足して使います。宅建業法が18点に届いていなければ宅建業法から、届いていれば表どおり権利関係から始めます。
約40週前(約9か月前)から始める計画
1〜4回の論点のうち、集計の最後の4回(令和4〜7年度)に出ていない69個から、問11〜14の法律(借地借家法・区分所有法・不動産登記法)と相続の5個を残し、64個を外します。1周目は295論点です。この集計に入っていない回(令和8年度以降)が2回以上あるときは、64個は外さず、1周目に52週前の計画と同じ359論点を読みます。
| 試験の何週前 | やること | 論点の数 |
|---|---|---|
| 40〜30週前(11週) | 権利関係。民法の基礎 → 借地借家法・区分所有法・不動産登記法 → 相続 → 民法の残り | 100 |
| 29〜21週前(9週) | 宅建業法。28週前に教材の年度を確かめる | 90 |
| 20〜15週前(6週) | 法令上の制限。申込みが始まったら申し込む | 66 |
| 14〜11週前(4週) | 税その他(統計を除く) | 39 |
| 10〜7週前(4週) | 2周目。5回以上の論点のうち、過去問で間違えたもの | ― |
| 6〜1週前(6週) | 通し演習、統計、間違えた問題の解き直し | ― |
テキストで飛ばすのは、後ろの「40週前の計画で外す64個」の表のテーマです。権利関係なら代理(自己契約・双方代理・代理権の消滅は読む)、時効の完成猶予と更新・援用、使用者責任と工作物責任、債権譲渡、同時履行の抗弁権と危険負担、税その他なら譲渡所得の細部が中心です。令和8年度以降の試験に出た論点は、外す64個から除いて1周目に戻します。令和8年度以降の問題は、多くが最初の一文で何の問かわかるので、その一文を外す表のテーマ名と見比べれば探せます。
52週前の計画と違い、問11〜14の3つの法律を民法の基礎の直後に置きました。毎回4問が決まって出る枠なので、時間が足りなくなっても先に固めた分の点が残ります。
約28週前(約半年前)から始める計画
ここからは、点を取りやすい宅建業法から始めます。範囲は、5回以上の171論点に、問11〜14の3つの法律と相続のうち1〜4回出た20論点を足した191論点です。
| 試験の何週前 | やること | 論点の数 |
|---|---|---|
| 28〜21週前(8週) | 宅建業法(5回以上の論点)。37条書面・重要事項説明・クーリング・オフ・住宅瑕疵担保履行法・広告・媒介契約から | 75 |
| 20〜17週前(4週) | 法令上の制限(5回以上の論点)。問19〜22の4つの法律と開発許可から | 40 |
| 16〜9週前(8週) | 権利関係。民法の基礎(5回以上の論点)→ 借地借家法・区分所有法・不動産登記法 → 相続 → 売買の契約不適合責任・解除・敷金・不法行為(5回以上の論点)。この間に申込み | 53 |
| 8〜7週前(2週) | 税その他(5回以上の論点)。住宅金融支援機構・土地・建物 → 不動産取得税・固定資産税 → 景品表示法・地価公示法・鑑定評価 | 23 |
| 6〜1週前(6週) | 通し演習、統計、宅建業法の解き直し | ― |
テキストで飛ばすところは、科目ごとに次のとおりです(新しい制度は共通の決まりのとおり読む)。
- 宅建業法は全部読みます。範囲から外れるのは24論点、1回の試験の約1.4問だけで、読み分けるほうが手間がかかります。監督処分と罰則だけは最後に回します。
- 法令上の制限は、建築基準法の集団規定(道路・建蔽率・容積率・高さ制限・用途制限・防火地域)を、5回以上の4論点(道路内の建築制限、建蔽率の数値と緩和、絶対高さと斜線制限、店舗や事務所が建てられる地域)に絞ります。容積率の計算、2つの地域にまたがる敷地、都市計画の決定手続、その他の法令は飛ばします。
- 権利関係は、5回以上の論点が一つもないテーマ(時効、民法の基本原則と契約の成立、保証・連帯債務・債権譲渡・相殺、債務引受、抵当権、占有権、質権と先取特権、条件・期限、事務管理、贈与・消費貸借・寄託、親族)を飛ばします。代理は自己契約・双方代理・代理権の消滅だけを読みます。
- 税その他は、問23の国税(印紙税・登録免許税・所得税・贈与税)を飛ばします。国税の20論点には、5回以上出た論点が一つもありません。
民法の基礎(意思表示・代理・物権変動)を飛ばすと借地借家法も相続も読めないので、権利関係の最初に置きました。基礎は、錯誤・詐欺と強迫・取消し後の第三者・未成年者・自己契約と双方代理など、5回以上の論点に絞ります。この計画で起きやすいのは、権利関係の8週で宅建業法を忘れることです。申込みの時期の確かめで宅建業法が届いていなかった人は、権利関係と並行して解くだけでは追いつかないことがあります。そのときは、税その他の2週も宅建業法の解き直しに使います。
約18週前(約4か月前)から始める計画
5回以上の171論点だけで組みます。28週前の計画で残した、問11〜14の3つの法律と相続のうち1〜4回出た20論点も、この計画では外します。
| 試験の何週前 | やること | 論点の数 |
|---|---|---|
| 18〜14週前(5週) | 宅建業法(5回以上の論点)。申込みの時期が始まったら申し込む | 75 |
| 13〜11週前(3週) | 法令上の制限(5回以上の論点)。問19〜22の4つの法律と開発許可を先に | 40 |
| 10〜6週前(5週) | 権利関係(5回以上の論点)。意思表示・代理・未成年者 → 物権変動 → 借地借家法・区分所有法・不動産登記法 → 相続 → 売買の契約不適合責任・解除・敷金・不法行為 | 33 |
| 5週前(1週) | 税その他(5回以上の論点) | 23 |
| 4〜1週前(4週) | 通し演習、統計、宅建業法の解き直し | ― |
テキストで飛ばすところは28週前の計画と同じです。権利関係は、5回以上の33論点(10回以上の表の3個と、5〜9回の表の30個)に当たるところだけを読みます。
この計画では、宅建業法の20問で18点を取れるかが、38点に届くかの分かれ目になります。権利関係は9点に届かないことも見込んでおきます。そのぶん、法令上の制限の6点と税その他の5点を落とさずに取ることが、合否に響きます。試験の6週前(権利関係の終わりごろ)に宅建業法の過去問が9割に届いていなければ、5週前の税その他の1週を宅建業法に回します。
18週前より遅く始める人
まず、申込みの締切を過ぎていないかを確かめます。例年、郵送は試験の13週前ごろ、インターネットは11週前ごろが締切です(その年の日付は RETIO の日程のページで)。
受けるなら、5回以上の論点の中でも毎回決まって出る枠に絞ります。範囲は、宅建業法が75論点、法令上の制限が問19〜22の4つの法律と開発許可の25論点、権利関係が問11〜14の借家・借地・区分所有法・不動産登記法の18論点、税その他が住宅金融支援機構と土地・建物の7論点です。合わせて125論点、1回の試験の約30問にあたります。順は18週前の計画と同じで、残りの週から通し演習の3週を引き、その半分を宅建業法に使います。平成28〜令和7年度の合格点の最低(33点)にも届かない量なので、この範囲で受けるのは、次の回の下見を兼ねると考えたほうが無理がありません。週に取れる時間が少ない人は、次の回に向けて52週前の計画で始めるほうが確実です。
試験の6週前からは、通し演習と統計と解き直しだけ
どの計画でも、最後の6週(18週前に始める計画は4週)の過ごし方は同じです。
通し演習では、年度ごとの過去問50問を、本番と同じ2時間で解きます。本番は問1から14問続く権利関係で始まり、そこで時間を使いすぎることに、科目別の演習だけでは気づけません。問1から順に解くか、宅建業法(問26〜45)から先に解くかを、通し演習で試して決めておきます。
問48は13回とも統計でした。13回の問48で、どの統計の名前が選択肢に出たかを数えると次のとおりです。
| 統計 | 出た回(13回のうち) |
|---|---|
| 建築着工統計(新設住宅着工) | 13 |
| 地価公示 | 11 |
| 土地白書 | 10 |
| 法人企業統計 | 9 |
| 土地取引件数(売買による土地の所有権移転登記の件数) | 7 |
| 宅建業者数 | 5 |
| 国土交通白書 | 4 |
| 不動産価格指数 | 2 |
| 住宅・土地統計調査 | 1 |
13回とも、4つの選択肢のうち2つ以上が、着工・地価公示・土地白書・法人企業統計のどれかでした。数字は毎年入れ替わるので、試験の6週前に入ってから、この4つを中心に、その年の最新の公表値をまとめて覚えます。
残りの時間は、間違えた問題だけを集めた解き直しに使います。この時期に1〜4回の論点や0回の論点(新しい制度を除く)へ手を広げても、その分野の過去問を回す時間は残りません。
論点の層の一覧:計画の範囲をテキストで決めるための表
5回以上出た171論点のうち、5〜9回の132論点のテーマ
10回以上の39個は上の表のとおりです。5〜9回の132個を、テーマでまとめました。宅建業法は多いテーマだけ、ほかの3科目は全部です。
| 科目 | 5〜9回出た論点のテーマ(数字は論点の数) |
|---|---|
| 宅建業法(51個) | 宅建士の登録と宅建士証6、営業保証金4・保証協会5、免許5、欠格事由3、業務上の規制(手付の貸与・守秘義務・従業者名簿など)5、報酬の計算5、手付金等の保全措置と損害賠償額の予定4、監督処分と罰則3、ほか11 |
| 権利関係(30個) | 借家4・借地4、区分所有法4、不動産登記法3、物権変動と登記・共有3、意思表示(錯誤・詐欺・強迫・第三者)3、売買の契約不適合責任2、相続(承認と放棄・代襲相続と相続分)2、代理(自己契約・双方代理・代理権の消滅)・未成年者の契約・敷金の返還と承継・不法行為の要件と時効・解除の効果が1ずつ |
| 法令上の制限(33個) | 開発許可6、都市計画の区域と地域地区・地区計画7、建築基準法7(建築確認・単体規定3ほか)、土地区画整理法5、農地法4、盛土規制法3、国土利用計画法の勧告・公表・罰則1 |
| 税その他(18個) | 固定資産税3・不動産取得税2、景品表示法4、不動産鑑定評価基準3、地価公示法3、土地と建物2、住宅金融支援機構のその他の業務(団体信用生命保険など)1 |
テーマ別の論点の数と、1回の試験で出る問数
教材の小見出し(テーマ)ごとに、論点の数と、1回の試験で何問出たかを並べました。「10論点あたり」は、そのテーマの論点を10個覚えたときに1回の試験の何問にあたるかで、大きいほど少ない量で点になります。表は「10論点あたり」の大きい順です。
宅建業法
| テーマ | 論点の数 | 1回の試験で(問) | 10論点あたり(問) |
|---|---|---|---|
| 37条書面 | 2 | 1.91 | 9.5 |
| 8種制限の適用場面とクーリング・オフ | 3 | 1.19 | 4.0 |
| 重要事項説明(35条書面) | 9 | 3.00 | 3.3 |
| 住宅瑕疵担保履行法 | 3 | 1.00 | 3.3 |
| 広告と取引態様の明示 | 4 | 1.11 | 2.8 |
| 媒介契約と指定流通機構 | 5 | 1.29 | 2.6 |
| 手付・手付金等の保全・損害賠償の予定 | 5 | 0.98 | 2.0 |
| その他の業務上の規制・帳簿・案内所 | 10 | 1.75 | 1.7 |
| 免許の欠格事由 | 3 | 0.52 | 1.7 |
| 宅建業の定義と免許が要らない人 | 5 | 0.87 | 1.7 |
| 宅建士の登録・宅建士証・専任の宅建士 | 10 | 1.54 | 1.5 |
| 免許の種類・有効期間・免許換え | 5 | 0.76 | 1.5 |
| 他人物売買・契約不適合責任の特約・割賦販売 | 3 | 0.42 | 1.4 |
| 営業保証金 | 6 | 0.81 | 1.3 |
| 報酬の計算 | 9 | 1.09 | 1.2 |
| 保証協会 | 7 | 0.84 | 1.2 |
| 事務所の標識 | 2 | 0.21 | 1.1 |
| 監督処分と罰則 | 8 | 0.75 | 0.9 |
上から6テーマ(37条書面・クーリング・オフ・重要事項説明・住宅瑕疵担保履行法・広告・媒介契約)は26論点で、1回の試験の約9.5問になります。28週前の計画の宅建業法は、この6テーマから始めます。
権利関係
10論点あたり2問を超えるのは、借家だけでした。
| テーマ | 論点の数 | 1回の試験で(問) | 10論点あたり(問) |
|---|---|---|---|
| 借地借家法(借家)と民法の賃貸借 | 6 | 1.66 | 2.8 |
| 意思表示(心裡留保・虚偽表示・錯誤・詐欺・強迫) | 4 | 0.55 | 1.4 |
| 敷金・請負・委任・使用貸借 | 6 | 0.75 | 1.3 |
| 借地借家法(借地) | 7 | 0.88 | 1.3 |
| 不動産登記法 | 9 | 1.02 | 1.1 |
| 民法の基本原則・失踪宣告・期間の計算・契約の成立 | 5 | 0.54 | 1.1 |
| 売買(手付・契約不適合責任) | 5 | 0.53 | 1.1 |
| 物権変動と登記・共有・相隣関係・地役権 | 12 | 1.27 | 1.1 |
| 保証・連帯債務・債権譲渡・弁済・相殺 | 10 | 0.94 | 0.9 |
| 区分所有法 | 11 | 1.00 | 0.9 |
| 不法行為 | 4 | 0.35 | 0.9 |
| 制限行為能力者 | 5 | 0.43 | 0.9 |
| 相続・遺留分・配偶者居住権・相続登記 | 14 | 1.14 | 0.8 |
| 債務引受・選択債権 | 2 | 0.16 | 0.8 |
| 債務不履行・解除・危険負担 | 7 | 0.56 | 0.8 |
| 時効 | 7 | 0.52 | 0.7 |
| 抵当権・根抵当権・法定地上権 | 9 | 0.65 | 0.7 |
| 事務管理・不当利得 | 2 | 0.14 | 0.7 |
| 質権・先取特権 | 2 | 0.12 | 0.6 |
| 代理(無権代理・表見代理・復代理) | 7 | 0.41 | 0.6 |
| 占有権・地上権・混同 | 4 | 0.23 | 0.6 |
| 親族 | 1 | 0.05 | 0.5 |
| 条件・期限 | 2 | 0.08 | 0.4 |
| 贈与・消費貸借・寄託 | 3 | 0.04 | 0.1 |
抵当権と代理は、どちらも10論点あたり0.6〜0.7問でした。抵当権と時効には5回以上出た論点が一つもなく、代理も1つ(自己契約・双方代理・代理権の消滅)だけです。短い計画で5回以上の論点に絞ると、この3つのテーマはほとんど学ばないことになります。
法令上の制限
| テーマ | 論点の数 | 1回の試験で(問) | 10論点あたり(問) |
|---|---|---|---|
| 国土利用計画法(事後届出) | 4 | 0.95 | 2.4 |
| 農地法 | 7 | 1.00 | 1.4 |
| 土地区画整理法 | 8 | 1.00 | 1.3 |
| 盛土規制法 | 8 | 1.00 | 1.3 |
| 開発許可 | 9 | 1.00 | 1.1 |
| 建築確認と単体規定 | 11 | 0.92 | 0.8 |
| 用途地域・地域地区・地区計画 | 8 | 0.62 | 0.8 |
| 都市計画区域・区域区分・決定手続 | 7 | 0.43 | 0.6 |
| 道路と接道義務 | 4 | 0.21 | 0.5 |
| 用途制限 | 4 | 0.19 | 0.5 |
| 防火地域・準防火地域 | 3 | 0.13 | 0.4 |
| 高さ制限・斜線制限・日影規制 | 4 | 0.16 | 0.4 |
| 建蔽率・容積率 | 10 | 0.34 | 0.3 |
| その他の法令による制限 | 2 | 0.05 | 0.3 |
建築基準法は6つのテーマに36論点あり、合わせても1回の試験の約1.95問でした。2問の枠に対して論点が多く、建蔽率・容積率は10論点で0.34問と、建築基準法の6テーマの中では最も小さい数字です。
税その他
| テーマ | 論点の数 | 1回の試験で(問) | 10論点あたり(問) |
|---|---|---|---|
| 住宅金融支援機構 | 3 | 1.00 | 3.3 |
| 土地・建物 | 7 | 2.00 | 2.9 |
| 不動産取得税・固定資産税 | 10 | 1.00 | 1.0 |
| 地価公示法 | 5 | 0.46 | 0.9 |
| 景品表示法 | 11 | 0.96 | 0.9 |
| 不動産鑑定評価基準 | 7 | 0.54 | 0.8 |
| 印紙税・登録免許税・贈与税・相続税 | 10 | 0.69 | 0.7 |
| 譲渡所得と居住用財産の特例 | 10 | 0.31 | 0.3 |
問23の国税は、印紙税・登録免許税・所得税・贈与税のどれが出るかが年ごとに替わります。国税の20論点(下の2行)には5回以上出た論点が一つもなく、印紙税と登録免許税の論点も最多で4回でした。
40週前の計画で外す64個
1〜4回出た論点のうち、集計の最後の4回(令和4〜7年度)に出ていない69個から、問11〜14の法律と相続の5個(相続人と法定相続分、相続人がいないとき、遺言の方式、遺言の証人・撤回・遺言執行者、区分所有法の書面決議と建替え等の決議)を残した64個です。数字は1回の試験の問数で、64個を合わせて約3.1問です。
| 科目 | テーマ(論点の数) |
|---|---|
| 宅建業法(7個・約0.4問) | 保証協会の分担金の計算と準備金など2、重要事項説明の支払金・預り金の保全と供託所等の説明2、監督処分の事由と両罰規定2、代理と交換の報酬1 |
| 権利関係(30個・約1.7問) | 代理6(代理の要件・代理権の範囲と濫用・復代理・無権代理・無権代理と相続・表見代理)、債務不履行4(損害賠償の範囲・受領遅滞・危険負担・同時履行の抗弁権)、保証・債権譲渡・弁済4、時効3(完成猶予と更新・協議と天災による猶予・援用と放棄)、不法行為3(賠償の中身・使用者責任・工作物責任と共同不法行為)、売買2(手付による解除・費用と買戻し)、ほか8(被保佐人と被補助人、条件、申込者の死亡、選択債権、負担付贈与、親族、地役権と時効、法定地上権の判例) |
| 法令上の制限(16個・約0.5問) | 都市計画の決定手続と都市計画事業・予定区域3、建築確認の使用制限と避難・消火の規定2、用途制限の細部2、延べ面積に算入しない部分と2つの地域にまたがる敷地2、その他の法令2、地区計画の届出、開発許可の公共施設の帰属、低層住居系の制限、防火地域の共通規制、盛土規制法の規制の対象が1ずつ |
| 税その他(11個・約0.5問) | 譲渡所得5(長期と短期・取得費・3,000万円控除・買換えとの併用・譲渡所得になるもの)、印紙税の過怠税など・登録免許税の課税標準・住宅取得等資金の贈与3、地価公示の標準地の選び方、景品類の提供の制限、木造の基礎と防腐が1ずつ |
時間が足りなければ最後に回す:平成27〜令和7年度の13回で論点として当たらなかった36個
ここで「0回」は、この教材の論点の分け方で、平成27〜令和7年度の13回の問に一度も割り当てられなかったという意味です(平成26年度以前は数えていない)。出ていないことは次も出ないことを意味しないので、外す前に、集計に入っていない令和8年度から最新の回までの問題で、この論点が出ていないかを見てください。
36個は、施行から間もない制度、出ているテーマの細部、13回のどこにも見当たらないもの、の3つに分けられます。
まず、施行・策定されてからの試験が、この集計にまだ少ない制度です。計画の共通の決まりのとおり、どの計画でも外さずに読みます。
| 論点 | 施行・策定 | 基準日(4月1日)が施行・策定のあとの回 |
|---|---|---|
| 相続登記の申請義務 | 2024年4月1日 | 2回(令和6・7年度) |
| 人の死の告知に関するガイドラインの位置づけと調査 | 2021年10月(国土交通省) | 4回。令和6年度にガイドラインをテーマにした問があり、別の論点(告げなくてよい場合)に割り当てた |
| 配偶者短期居住権 | 2020年4月1日 | 8回 |
| 特別受益と特別寄与料 | 特別寄与料は2019年7月1日 | 8回 |
次に、同じテーマの別の論点としては出ているものです。テーマはほかの論点で学ぶので、ここに挙げた細部や計算だけを最後に回します。
| 論点 | 出ているテーマ |
|---|---|
| 消滅時効の完成時期を数える | 消滅時効の期間(平成27年度・令和2年度10月・令和7年度) |
| 遺留分の額の計算 | 遺留分(平成27年度・令和4年度) |
| 担保物権に共通する性質 | 物上代位(抵当権の問で3回) |
| 区分所有建物の管理費の滞納と特定承継人 | 特定承継人(令和2年度12月の区分所有法の問) |
| 容積率の計算と2項道路のセットバック | 2項道路(令和4年度の建築基準法の問) |
| 固定資産税の税額の計算(住宅用地・新築住宅) | 住宅用地の特例・新築住宅の減額(固定資産税の問で6回) |
| 収益還元法の計算 | 収益還元法(鑑定評価の問で4回) |
| 土地鑑定委員会と都道府県地価調査 | 土地鑑定委員会(地価公示法の問で3回) |
残りの24個は、13回のテーマの中でも見当たらなかったものです。
| 科目 | 論点 |
|---|---|
| 宅建業法(1個) | 不正受験と合格の取消し |
| 権利関係(7個) | 根抵当権、共同抵当の配当、弁済の提供と供託、消費貸借、寄託、借地条件の変更・増改築の許可、相続人など一般承継人による登記の申請 |
| 法令上の制限(6個) | 特定道路による容積率の割増し、2つの地域にまたがる敷地の計算、地階の延べ面積の算入、用途地域の都市計画で定める事項、都市計画の提案制度、文化財の適用除外と仮設建築物 |
| 税その他(10個) | 不動産取得税・登録免許税・譲渡所得・贈与税と相続税の税額の計算(4個)、贈与税の暦年課税と相続時精算課税、贈与税の配偶者控除、相続した空き家の3,000万円控除、不動産取得税の住宅用地の減額、都市計画税、景品表示法の措置命令 |
36個を並べると、税額や容積率の計算の手順が目立ちます。問23・24の税の26問には、税額の計算手順を問うものが一つもありませんでした。選択肢の中心は、課税されるか、特例が使えるか、免税点や納税義務者はどうか、です。建築基準法は毎回1問(多くは問18)が、用途制限・建蔽率・容積率・道路・高さ制限を混ぜた総合問題でした。容積率は前面道路の幅員による制限(4回)や延べ面積に算入しない部分(2回)として出ていて、計算手順を問う論点で当たったのは、建蔽率の緩和の組合せ(2回)だけです。
集計の作り方と、言えないこと
数えたのは、RETIO が公開している平成27年度〜令和7年度の本試験です。令和2・3年度は10月と12月の2回に分けて行われたので、11年度で13回、650問になります。
- 問題の PDF を読み、1問ごとに科目と、自分たちの言葉で付けたテーマ名(例「借地借家法(借家)」)を記録しました。問題文は残していません。古い年度の PDF は画像なので、文字を読み取ってから分けています。
- 各選択肢が問うている論点を、教材の論点に割り当てました。本試験の選択肢が問うている論点をもとに、自分たちの言葉で○×問題を書いたときの記録を使っています。1つの問の選択肢が当たる論点を、すべて「その問の論点」として記録しました。
- 論点ごとに「13回のうち何回に出たか」と「関わった問の数」を数えました。
数え方の都合で、次のことは言えません。
- 論点の数は、この教材の分け方で決まります。細かく分ければ1つあたりの回数は減り、粗く分ければ増えます。「10回以上が39個」は、399個に分けたときの数です。
- 1つの選択肢に関わっただけでも「出た」に数えています。4つの選択肢のうち1つだけがその論点の問も、4つともその論点の問も、同じ1回です。
- 分類に迷った問には印を付けていて、それが33問あります。これを除いて数え直すと、24個の論点が、隣の区分(10回以上・5〜9回・1〜4回・0回)に1つずつ移ります。
- 令和元年度までの民法の問は、改正前の民法で出ています。それを、改正後の民法で書いた教材の論点に当てました。宅地造成等規制法の問も、盛土規制法の論点に当てています。
- 区分所有法は、2026年4月1日施行の改正で集会の決議の要件(出席者の多数決、所在等不明区分所有者の除外、建替えの決議など)が変わりました。数えた13回はすべて改正前の条文です。過去問は改正後に直した解説で解いてください。
- 問48の統計の表は、選択肢にその統計の名前が出たかを数えたものです。平成27年度〜令和4年度の10回は、画像の PDF から文字を読み取って数えました。
年ごとに変わる情報(2026年10月時点で確認)
試験日や申込みの期間は、RETIO が毎年6月の第1金曜日に公告します。右の列は令和8年度(2026年)の日程と結果です。受ける年度の日程は、その年の公告のあとに、RETIO の「宅建試験の概要」と「宅建試験の日程」のページで確かめてください(URL は末尾の参考に)。
| 項目 | 例年の決まり | 令和8年度(2026年)の日程・結果 |
|---|---|---|
| 試験日 | 毎年1回、10月の第3日曜日、13時〜15時 | 10月18日(日) |
| 日程の公告 | 6月の第1金曜日(官報と RETIO のサイト) | 6月5日(金) |
| インターネットでの申込み | 7月上旬〜下旬 | 7月1日〜7月31日 |
| 郵送での申込み | 7月上旬〜中旬 | 7月1日〜7月15日 |
| 合格発表 | 11月下旬(正解番号も同じ日に載る) | 11月25日(水) |
| 受験手数料 | ― | 8,200円 |
| 出題の根拠になる法令 | 受ける年度の4月1日に施行されているもの | 令和8年度の試験では2026年4月1日 |
| 合格点と合格率 | ― | 平成28〜令和7年度の12回で合格点33〜38点、合格率13.1〜18.7%(令和7年度は33点・18.7%)。最新の回は RETIO の試験実施概況で |
| RETIO が公開している過去問 | 問題と正解番号表 | 昭和63年度から最新の回まで(2026年10月時点は令和7年度まで) |
| この記事の集計の範囲 | ― | 平成27〜令和7年度の13回(2026年10月に集計。令和8年度以降は入っていない)。数えていない回が2回以上なら、40週前の計画でも64個は外さない |
| 集計のあとに施行された主な改正 | ― | 区分所有法の改正(集会の決議の要件など)と、不動産登記法の住所等の変更登記の申請義務(どちらも2026年4月1日施行) |
RETIO の試験概要には、出題の根拠となる法令は「試験を実施する年度の4月1日現在施行されているもの」とあります。
章ごと・回ごと・科目ごとに○×問題で確かめられる宅建アプリ
この集計に使った論点で作ったのが、私の iPhone アプリ「AIとチャットしながら学ぶ宅建」です(以下は2026年10月時点)。アプリでは、平成27年度〜令和7年度の本試験の選択肢が問うている論点をもとに、自分たちの言葉で書いた○×問題1,763問を、章ごと・回ごと・科目ごとに解けます。間違えた問題は、答え合わせのあと、どこが違ったかを AI の先生に聞けます。教材・○×問題・図解・復習は無料で、登録もいりません。AI の先生と話せる回数には1日の上限があり、月額の Pro にすると回数が増え、苦手分析と学習プラン、模擬試験も使えます。AI の返答には誤りが含まれることがあるので、数字や改正は公式の情報でも確かめてください。
すき間の時間に一問一答で回したい人には「シンプルに学ぶ宅建」もあります。300問を、本試験の科目ごとの問題数の比率(宅建業法20・権利関係14・法令上の制限8・税その他8)に合わせて出題します。
参考
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」 https://www.retio.or.jp/exam/exam_detail
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の日程」 https://www.retio.or.jp/exam/schedule/
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験」(合格発表で正解番号を掲載。試験実施概況へのリンクもこのページ) https://www.retio.or.jp/exam/
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」(2026年10月に確認した版) https://www.retio.or.jp/wp-content/uploads/2025/12/10years_result2025.pdf
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「登録講習(試験の一部免除)」 https://www.retio.or.jp/exam/tourokukosyu/
- 一般財団法人 不動産適正取引推進機構「宅建試験の問題及び正解番号表」 https://www.retio.or.jp/exam/past_ques_ans/other/
- 国土交通省「盛土規制法の概要」 https://www.mlit.go.jp/toshi/morido-gaiyou.html
- 国土交通省「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」 https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo16_hh_000001_00029.html
- 法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00565.html
- 法務省「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律について(相続法の改正)」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00222.html
- 法務省「区分所有法制の見直し」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00375.html
- 法務省「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し」 https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00343.html